「政治とかね」で、小沢・鳩山を退陣に追い込んだのは、我々メディアの力だと豪語するTV屋の重役がいた。なるほどワイド・ショウの司会者は口を揃えて「政治資金の透明性」をいい、「小沢一郎は恐ろしい」という。言うやよしだが、不勉強の予定調和でもある。自己の世界観なり、哲学としていっているのではなく、そういうことが時代の風潮だから程度のカメラの前の井戸端会議なのだ。
そんなことを言っている間に、着々と進められている電波オークション法がある。電波利用料制度に関する専門調査会が発足した。3兆円儲けて38億しか納入していない商業TVはけしからん。応札制度で高額の入札者に電波利用権を解放すべしという法律だ。アメリカではラジオの周波数オークションで2兆円の財源を確保した。財源難に苦しむ民主党政権にとって喉から手が出るほどの市場なのだ。入札制を実行すれば、財政基盤の弱いキー局、テレビ朝日、12ch、TBSテレビ等は潰れ、ヤフー、楽天など景気のいいITビジネスが落札してTV事業に乗り出す。田中角栄の戦略は電波免許を餌に全国に張り巡らした情報網と裏献金だった。小沢一郎は角栄の秘蔵っ子だということを想起すべきだろう。
TV業界真っ青の電波オークション法
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プロフィール
星野 和彦
Kazuhiko Hoshino
1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表
作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞
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