@ SUSHI Shop はありか、なしか。

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 いま世界中でSUSHIがうけている。
 ニューヨークでも、回る寿司や回らない寿司やいろいろの店があった。
 パリにも多種多様な寿司やがあって競っている。
 カウンターの向こうで、いなせなお兄ちゃんがくたびれた法被をきて「へい、ボンソワール・マダム!」そんな寿司やから、回る寿司やまでいろいろのスタイルの寿司やがある。
 最近登場してきた寿司やに、「@SUSHI Shop」チェーンがある。
 透明のクリアパックに入った寿司が冷凍棚に並べられ、値段は1000円前後。隣の棚には飲み物が並んでいる。チョイスした寿司弁とドリンクをもってキャッシャーへ行く。あとは店内店外に置かれたお気に入りのテーブルで食すればいい。店は明るくて清潔、ファーストフード感覚で、豪華ではない。
 SUSHI Shop というよりは SUSHI Cafe といった趣きのレストランなのだ。
 寿司の種類は、巻物が中心でカリフォルニア・ロールや干ぴょう巻、たまに鉄火巻きなどもあり、握りはもっぱらサーモンが主役になっている。所詮、異国でつくる寿司なので、さほど美味いわけではないが、とりあえず寿司の形状はととのえている。
 パリのTSUMEは、「とりあえずあのSUSHI Shopはありとおもう」という意見なのだが、日本食の代表としてあれでいいのか、すこし首をかしげる。 SUSHI Shopを固く信じて日々のランチをすましているパリジェンヌを東京に連れてきて、久兵衛あたりの寿司を食べさせたら、なんというだろう。
 海外で遭遇する日本食は、中国、韓国の人たちがやっている店が多く、似ても似つかない日本食に困惑するが、JETROあたりで早く基準を設け、確かな日本食堂にステッカーを張るなり、パブリシティーをかけて品質の保全を図らなければ、ナーンチャッテ日本食堂に荒らされ、世界の信用を失うことになるだろう。


コメント

1件のフィードバック

  1. その通りですね!
    日本食レストラン認定として、素材他の基準をクリアした店だけが、
    木の板に墨書きした看板を掲げて欲しいです。
    デザインは、浅野屋にある外務省御用達の看板が理想です!
    一方、タイ大使館では、日本国内のタイレストラン認定に積極的ですが、
    タイ人が経営する、タイレストランがそれほど協力的ではないのが印象的です。
    日本的な味にアレンジしたので、タイフーズではなくなっているのです。
    それでも、連日盛況な店が多く、オリジナルな店、アレンジした店の表現に苦心しています。

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プロフィール

星野 和彦

Kazuhiko Hoshino

1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表

作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞


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