SEX and the CITY

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N.Yにやって来る若い女性達を描いて圧倒的な人気だと云う。だとするとこんな呆れた映画はない。憧れは二つのL…Lavel(ブランド)とLOVE(セックス)、彩るすべてはファッション…ドレスに靴にバックにアクセサリーと、虚飾のセレブそのもの、ユダヤのつくる物質消費社会に引っ張り込まれた女たちは思考停止状態で、関心はセックスのみ。セックス・コラムを書くキャリー、PR会社のかたわらセックス中毒のサマンサ、金持ちイケメン好きのシャーロット、別れた男とセックスして妊娠するシンシア。あけすけに語られるセックスにはアメリカ女の強さと単純さがみえる。戦争と経済で世界中の非難をあびながらも、全く恥じないアメリカの病根がここにある。まあテレビドラマとしてヒットしたのだから、アメリカのテレビも日本同様情けないテレビだということだろう。「きゃあぁ」というアメリカ女の嬌声とともに、世界中に撒き散らされるのは、ブランドとセックス願望の欲望主義だ。この映画をみて一番感じたのは、アメリカ資本主義の落日であった。


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プロフィール

星野 和彦

Kazuhiko Hoshino

1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表

作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞


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