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紋付袴姿の年老いた正しい日本人が列をなして行く。 突然に国歌が聴こえ、振り返ると国旗の波がやってくる。後に続くのは民族主義者の一団である。足並みを揃えようとしているが上手くいかない、なんとも微笑まし…
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新型コロナウィルス/武漢/ダイアモンド・プリンセス号/マスク品切れ/等など、立春大吉の話題としてこんなに不愉快なものはない。 まもなくやって来るヴァレンタインのチヨコレートのことでも考えた方が少し救…
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節分を過ぎていただく年賀状には特別な思いがある。「立春大吉」と書かれた文字に、第一の節気を無事におえたお互いへの祝福と祈りが込められているような気がする。 子供のころから可愛がられ、未だに初釜でお世…
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「人々はここに集まり、酒を酌み、詩を吟じ、全てを忘れ、心なごみ、楽しむことができる。 草木を伐採し、穢れを流し、地形にならって梅三千株や松・杉・楓・柳を植栽した。すると、清流は益々清く、趣のある岩も…
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小学校一年の遠足は井の頭公園、いきなり動物園にいき井の頭池の周りを歩き、松林の下で弁当をたべて帰ってきた。 小学二年になると「としまえん」、いろいろな遊具で遊べる期待でちょっぴり大人になったような気…
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「ねぎ」は食卓の香味野菜として、ベストワンではなかろうか。 蕎麦の脇役から、ネギマ鍋のマグロの友に至るまで、「ねぎ」はこのうえなく働きものだ。「ねぎ」のない日本食はずいぶんと薄味になり、つまらない…
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東京の山登りと言えば、多くの人は高尾山をさすが、そんな遠くにいかなくとも山手線のなかで山登りはできる。 目黒から五反田、品川にかけての山手線内に、城南五山と呼ばれる江戸から明治にかけて文化の香りを遺…
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中国武漢からの新型コロナ・ウィルス襲来は何としても止めなければならない。中国由来の節分会がまもなくやって来る。新型コロナという邪鬼を追儺で追い払う工夫はないものだろうか。 追儺の式はそもそも宮中でお…
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昔といっても何十年か前、九州指宿にロケにいったことがあった。 六本木はまだ冬、寒さのなかにあったが、指宿にはもう春がきていた。黄色い絨毯、開聞岳のふもとに見事に広がっていたのは、菜の花畑だった。出逢…
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30数年前、世界中を駆け巡った病気が「エイズ」だった。 ニューヨークのダンサーも、ヴェガスのバンドマンも、原宿の美容師も、みな亡くなった。筆者が六本木から軽井沢に転居したのも街にエイズが溢れ、床屋…
プロフィール
星野 和彦
Kazuhiko Hoshino
1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表
作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞