BBCが取り上げたジャニーズ性加害

　ジャニーさんの同性愛被害については、かなり前から知られており今更の感がなくもない。
　何人かのメンバーは告白もし、性被害の実態について週刊誌に掲載されたこともある。
　そうした現実がありながら、この国の芸能界、NHKを始めとするメディアは沈黙してきた。
　ジャニーさんのメンバーに対する行為は、度を越えており事件というより犯罪であると誰もが思ってきた。
　ジャニーズ事務所のタレントを使用したい為の沈黙が業界を支配してきた。

　その問題を正面から取り上げたのが、今回の英国放送協会BBCによる一時間の特別放送だった。
　Predator.The Secret Scandal of J-Pop(捕食者~Jポップ秘密のスキャンダル)……ここで捕食者と言われているのは、紛れもないメリーさんの弟、ジャニー喜多川のこと、……番組レポーターは「Jポップ界のゴッドファーザーであるこの男にはある疑惑がつきまとっていた。事務所に所属する少年たちに、性的虐待を加えていたという疑惑です。
　番組には、元ジャニーズjrの男性３人が顔を出して登場する。
　そこでは合宿所と呼ばれているジャニーさんのマンションに呼ばれ、ユーお風呂に入っておいでよと、言われ、風呂場にいくとジャニーさんが待っていて、やがて始まる性的被害について生々しく告白してる。別の日には「口でされた」とリアルに話している。話は次々とつづくが、BBCの基調はこうした現実に日本のメディア、なかでもNHK以下のテレビ局がなんの声もあげず、黙認してきた不思議、不自然な態度だ。

　BBCは八方手を尽くし、アーカイブ映像の使用許可がこんなに困難だった経験はなかったと、いっている。それほど日本の芸能界に巣食っているジャニーさんの病根は大きいといえるだろう。
　利害関係があるという理由で問題をメディアは取り上げない。そのこと自体が被害を隠蔽したり、助長した責任があるだろうと断罪している。
　これは５０年以上続いた性犯罪のシステムの事件です。スキャンダルではなく、事件なのです。
　これでもまだ日本のメディアは知らん顔をつづけるのだろうか。