ATMが欲しい。

by

in

 近頃はどこへいってもATMがある。コンビニにある。スーパーにある。駅にある。「家にもATMが欲しいね」何処かのお婆ちゃんが呟いたそうだが、お婆ちゃんの頭ではATMのなかでオサツが印刷されていると信じていたそうだ。一時ATMごとトラックに載せて消えるという大泥棒が出没していたが、このところ消息を聞かない。海外とくにアメリカや後進国では、日本のことをATMというらしい。そのこころは、自動金銭支払機。労は惜しむが、金はいくらでも出すということらしい。
 ところでそんな大人たちのATMに対し、子供たちのATMがある。KY語と呼ばれる実用略語だ。「ATM」はあなたのたよりをまっている。思春期の高校生あたりが仲間うちで使う。小学生にとっての「ATM」はアホな父ちゃんもういらへん。その父ちゃんは「KK」口臭い、「MM」まじむかつく、「NW」のり悪い、「3M」まじでもう無理、と実に人気がない。西も東も判らない子供のころにホームステイなどと気張って、アメリカの田舎にやり、英語に入れ込みすぎた結果、敬語のないアメリカ文化に染まり、教師も親も先輩も尊敬しない始末の悪い子供たちをつくってしまったのだ。


コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です


プロフィール

星野 和彦

Kazuhiko Hoshino

1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表

作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞


カテゴリー


月別アーカイブ