ニューヨークに於ける二人目の黒人市長エリック・アダムス市長が、AIの過剰依存により非難されている。
市民への市長メッセージを、AIによる自身の合成人物による映像で発信したのだ。それも英語だけでなく、スペイン語、フランス語などそれぞれの言語でAIの仮想人物にしゃべらしたという、ニューヨークという人種のるつぼでは、いかにも警官あがりの市長の考えそうな事と思われる。
かってコンピューター・グラフィックが認識されていない時代に、自身のアンドロイドが職場で働き、本人は自宅でくつろいでいるという話を、安倍公房とドラマ化したことがあったが、AIというスーパー・コンピューターの今、50年前のフィクションが現実にあることに不思議な思いにとらわれる。科学の進歩は結局は人間を怠惰にするだけで、人間そのものの進化には役立たないのではないか、とさえ思わせる。
戦国時代には影武者が話題となり、ロボット時代をむかえてアンドロイドからAI人間となって、時代の知恵は基本的にはそんなに進んでいないようだ。
AIの活用については多くの分野で議論があるが、結局は人間の世界観、倫理観によって決まるような気がする。
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プロフィール
星野 和彦
Kazuhiko Hoshino
1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表
作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞
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