古館は何故嫌われるのか

　古館が居てもいなくても、視聴率には響かなかった、ということでテレビ朝日の幹部があおざめている。
　当然のことだ。今まで気が付かなかったことが、オカシイ。
　プロレス中継のアナから出てきたフルダチには、リング上で展開している格闘を伝えることにはたけているが、ニュースを料理する知性は皆無にひとしい。
　舌がよく回るシャベクリ職人であって、考える職人ではない。
　大人が考えてしゃべる、というニュアンスにとぼしい。滑舌だけが良すぎて職業的イヤラシサが見えてしまう。言葉がデジタルで、思慮深さがなく、段取りにこだわったスポーツ・アナ共通の欠点満載の司会者が古館だといえよう。
　天下国家の歴史やら、世界の政治についてしゃべりたがるが、視聴者には彼の浅い教養が丸見えで、テレビ芸者の域を一歩もでていない。
　フジ・テレビに於ける安藤優子の夕方ニュースも不調がつづき、彼女の夏休みがまったく視聴率に反映しなかったと、社内では安藤降板説が飛び交っているそうだが、テレビを見たくなくなった大衆への眼が、テレビ局にないということが最大の問題だろう。
　近頃の新婚カツプルは、新聞いらない、テレビもいらない、パソコンも邪魔、もっているのはタブレットだけ、そうした情報対応なライフ・スタイルだから、もう少し根本的な部分に眼を向けなければならない。
　古館も安藤もみのもオグラも、キムタクもみんないらない。テレビという箱そのものに、大衆は飽き飽きしているのだから…。