国民栄誉賞に長髪はあわない

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 何故か髪の長い女を好む…日本男子のフェチなのだと雑誌のすみにあった。
ワンレン・ストレートなどというのが流行したときもあったが、せいぜい女子大生までで、社会人になると長髪は活動的でないというので、ボブやショートにする女性がふえた。初老の婦人のベリーショートなど、思わずカッコイイッ、と叫びたくなる場合もある。
 五番街やモンテェーニュ通りで、日本の女子が長髪を背に歩いていると、異国の男子はびっくりする。後ろから見ると、身長の三分の一が黒い髪では、オバケが歩いているように見える。日本人は小さいのだから、頭は小さくしたほうが、シックなのに何故あんなに伸ばすのか、という質問をうけたのも再三のこと。漆黒の髪は好きだけれど、あのボリュウムはいただけないというのだ。
 もっとも酷い例は、スポーツ選手だ。なかでも国民栄誉賞のおふたりには困惑する。
 サッカーの澤穂希選手とアルソックの吉田沙保里選手、サツカーにしろレスリングにしろ、激しく肉体を使う競技だから、髪型はシンプルにしてショートがいいのは自明の理、それが長髪を振り回して格闘する、なんのメリツトがあるのか判らない。むさくるしいだけで良いところはなにもない。スポーツ選手だから、オシャレは横に置いておいていいのだが、あの長髪だけは理解不能である。本人たちも少しは自覚しているようで、晴の場では、まとめ髪で登場していた。
 もし周辺の男どもの意見に従っているのだとしたら情けない。吉原あたりのお風呂の女たちと変わらない。
 スポーツ選手にとつて大切なのは、一に礼節、二に努力、そしてシンプル・ライフと考えるが如何。


コメント

1件のフィードバック

  1. あのお二方に関しては、許してやって頂きたい!
    彼女達なりのアイデンティティと解釈しています。
    きっと、負けたときすっぱり切る、そんな背水の陣でいつも勝負に挑んでいると言っても、彼女達なら、そのへりくつは通るのでは?
    ※ショートも、ロングも似合わないからせめて、ロングと言う考えもありますが……

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プロフィール

星野 和彦

Kazuhiko Hoshino

1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表

作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞


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