芸能界の詐欺事件

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 「ペニオク」詐欺事件が話題を賑わせている。
 犯人はほしのあき(35)、熊田曜子(30)、東原亜希(30)、小森純(27)、お笑いコンビ「ピース」の綾部祐二(35)、グラビアアイドル松金ようこ(30)ら芸能人二十数人に及ぶと書かれている。
 インターネット競売「ペニーオークション」で、実際に参加していないにも関わらず商品を落札したと、ネット上のブログやツイッター、フェイスブックに書き込みをしていたというのが、その犯行内容だ。
 が考えてみると芸能人の商品推薦は、あらかた消費者庁のいうところの不当表示に当たるのではないだうか。
 ユーコリンが英会話の達人になったとか、青汁で人生の生きがいが見付かったとか、舞の海が世田谷食品でどうなったとか、履くだけハンツでダイエット成功とか、芸能人の広告活動はその大部分が詐欺のようなもので、悪質な賞金かせぎと変わらない。
 虚偽の書き込み一回につき三十万円の謝礼を貰っていたといわれているが、一本のコマーシャルに数千万円貰っている吉永小百合に比べたら、なんと可愛いことか。おこずかい稼ぎにちょっと手を出してしまいました、程度のレベルの問題だ。
 問題は芸能人や子供たちに、限りなく広告宣伝をやらせてヨシとする社会全体の問題ではないだろうか。なかには商品の広告宣伝をよしとしない芸能人もいることはいるが、ほんのひとにぎりだ。
 欧米のスターのなかには、CMには出演するが放映は日本に限る、ヨーロッパでは放映禁止というスターもいる。地元で放映されては、スターの価値に傷がつくのだ。
 田舎のテレビ局には、ふるさとCM大賞なるものを主催して、村人たちをCMに狩り出している局もあるが、総白痴化・情報馬鹿の尖兵といえよう。


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プロフィール

星野 和彦

Kazuhiko Hoshino

1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表

作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞


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