留学生はいらない。

by

in

 ついにフランス政府は「留学生はいらない政策」にのりだした。
 アメリカのグローバル政策により、2015年には世界の留学生数は2億人に達するといわれている。これ以上留学生がふえると、学生扶助のための国家予算も増えるし、彼らのアルバイトや卒業後の現地就職によって、自国国民の職場も奪われる。背に腹は代えられないということか。
 フランス政府はフランス人のために存在しているのであって、他国民のための政府ではない、というのがその言い分である。
 フランス全国の大学生230万人のうち、留学生は28万人、12パーセントに及び、アメリカ、イギリスに次いで毎年6万6千人が登録している。
 EU以外からの新留学生を最低2万人減らし、彼らの卒業後のフランスでの就労も拒否する方針。いまでは学生滞在許可証から一般滞在許可証への変更もほとんど不可能になっている。
 学生ビザを取得するための最低生活費も、1982年以降460ユーロだったのを、一挙に620ユーロに引き上げ、さらなる値上げを考慮中。
 すこし出来の悪い子供をかかえたり、就職浪人のプータローを抱えた日本のエリート階級は、留学さえさせればなんとかなると錯覚しているが、もはや留学生も世界のお荷物として拒否される時代になったということを認識すべきだろう。芸能人の子弟も、小金持ちの馬鹿息子も、まずはしっかりと日本で勉強することだ。グローバル化に踊らされた報いが思わぬ所にでたということだろう。


コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です


プロフィール

星野 和彦

Kazuhiko Hoshino

1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表

作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞


カテゴリー


月別アーカイブ