新しい図書館に期待するもの

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 いま中軽井沢駅が建設中だ。
 ステーション機能と図書館機能をいっしょにした新しいコンセプトだと称している。
 いま図書館に求められているものは、本を読むことだけではなく、その背景としてのミュージアム機能、さらに学習を具体化できるスクール機能がもとめられている。
 人々が本の文化を軸にして、創造し、学習し、集う トータルな機能があってこその総合文化施設だ。
 はたして中軽井沢にどのていどの図書館が出来るかわからないが、従来のようにこれも駄目、あれも駄目といった静けさだけが取柄の図書館にしてほしくない。
 図書フロアには、ペツトボトルの飲み物ぐらいは持ち込み自由にして欲しいし、カフェには借りた本の持ち込み自由、IT時代のイマを考えれば、全館どこでも無線LANがつながる位は最低の条件かもしれない。
 さらに郷土資料室は別にきちんと整理し、いつでも軽井沢の歴史民俗について、十二分の研究が可能なようにするべきだろう。
 おとなり御代田町には、「エコール・みよた」と名ずけられた優れた施設がある。図書館を中心に、学習室、ギャラリー、ミュージアム、小劇場が整えられていて、舞台ではシュタンウェイのピアノを町民に自由に弾かせるという、実に町民本位の総合文化施設だ。御代田町が標榜する「学びの里」にふさわしい空間なのだ。
 いま話題となっている日比谷図書文化館のような生きた知のセンターが、中軽井澤に誕生することを願っている。


コメント

2件のフィードバック

  1. 建設中の骨組みを見て、センスの悪い建物が出来そうな気がしてましたが、センスのない分中身で勝負するののはいいですね!
    本以外にも、映像ライブラリーとして、NHKオンデマンド見放題的なサービスがあればと痛感します。
    NHK番組って、終わったあとの評判を聞いてから見たくなる番組がかなり多いので、そういった利用法ができればと思います。
    連続コメントですが、荒らしではないのでご了承ください。

  2.  建設中の骨組みを見て、センスの悪い建物が出来そうな気がしてましたが、センスのない分中身で勝負するののはいいですね!
     書籍以外にも、映像ライブラリーとして、NHKオンデマンド見放題的なサービスがあればと痛感します。
     NHK番組って、終わったあとの評判を聞いてから見たくなる番組がかなり多いので、そういった利用法ができればと思います。
    ※連続コメントですが、荒らしではないのでご了承ください。

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プロフィール

星野 和彦

Kazuhiko Hoshino

1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表

作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞


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