モンスター・ピアレンツを撲滅せよ・

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 諸悪の根源はモンスター・ピアレンツにある、と思っている。親の無知と過保護が今日の若者をつくり、社会規範を堕落させている。
 教師にすこしでも注意されると、家の子供だけ虐めるとか、担任にたいして暴力をふるう子供を取り押さえると、体罰をうけたと損害賠償を要求する。70年代80年代に学校生活を送ってきた親世代は校内暴力世代で、先生にたいする敬意はまったくなく、教師もまたマニュアル世代でそれ以上の心ある教育ができない。両方とも医学的には「発達障害」をわずらっているそうだ。
 一万校の小中学校によるアンケートでも、中学校の29.8%の校長が、保護者の利己的要求に困っていると答え、やや深刻であるとこたえたのが48.9%に上っている。小学校でも深刻な問題としたのが25.7%、やや深刻としたのが52.1%で、7、8割の学校がこのモンスター・ピアレンツの被害にあっている。
 昭和の初めにも五月蠅い親はいたが、廊下雀と呼ばれて教室にははいってこなかったし、教師を威嚇するようことはなかった。ところがいまでは、うちの娘を主役にしろの、成績の悪いのは教師のせいと主張し、子供のけんかに口をはさみ、相手の処罰を要求するというからあきれてものもいえない。義務教育なんだから給食費は払わないという、理屈にも困ったことだし、うっかりご機嫌をそこねると逆切れして、校長やら、教育委員会に訴える。
 結局は教師が病んでしまい、自殺してしまった女教師までいるという、教師になっていちばんはじめの作業はこうした親たちへの賠償保険に入ることとは、なんとも情けない。モンスター・ピアレンツはまとめて逮捕したらいい。
 


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プロフィール

星野 和彦

Kazuhiko Hoshino

1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表

作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞


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