ドタキャン芸能人…の何故。

　世紀のバカップル羽賀研二と梅宮アンナについで、華々しく登場したのが玉置浩二と青田典子、ベッドルームで裸で抱き合う姿をテレビ雑誌の表紙に売り込んだあたりは、ジョンレノンと小野ヨーコの故事に習ったつもりかもしれないが、反戦も哲学もないただの色事。コンサートの途中で声が出なくなったり、舞台から観客を怒鳴って見たり、主催者側はせっかくのチケット売上を払い戻したり、お詫びをして歩いたり御苦労さまなことだ。
　昔から芸能界の約束事というのは紳士協定で成り立っていた。とくにテレビやラジオの出演契約というのはあって無きがごとく、ドラマ一本300万円の出演料で、ワンクール13本計3600万円の契約も電話一本で成立していた。すべてはプロデューサーとマネージャーの間の口約束、信用次第だった。それ故、約束を履行しないタレントは、生きていけないし、現実にそんなことは起こらなかった。ある意味で、性善説にもとずいた約束事が前提となって平和にことは進行していた。
　ところが近年しばしばドタキャンという不祥事が発生するようになった。沢尻エリカのような無知非常識なタレントが横行するようになって、突然キャンセル、気分がのらないなどという理由で職場放棄されたのではたまらない。玉置青田夫妻も横浜の某ホテルを結婚式のために確保したが、あっさりとドタキャンしたと伝えられている。どうやらながい間の芸能界のしきたりも、いちいち契約書をとりかわし、不履行の場合の罰則を明記しなければ不安で進行できないという悲しいことになりつつあるようだ。自由と人権の民主主義は、人々のこころから責任と義務を消し去り、性善説のこのアジアの小国を性悪説の国に塗り替えようとしている。
　沢尻エリカ・玉置浩二・菅直人、ハイこの三人の共通点は？　ウソツキ、ドタキャンが平気な日本人です。