クレーマー大増殖!

by

in

 学校も、スーパーも、役場も、企業もクレーマー対策に大わらわだそうだ。軽井沢では大声で「猿を殺すな」「熊と仲良くしよう」というとんでもないクレーマーとその理解者がいて、森に住む私たちは四六時中熊鈴を鳴らし、BB弾の鉄砲を座右に置いて暮さねばならない羽目に陥っている。エコだの生態系などと言う前に人間の命はどうしてくれる、と騒ぎたい気分だ。
 クレーマーには八つのタイプがあるというレポートを読んだ。①黄門様型…自分の為ではなく、世直しのために文句をいう ②お説教型…時代とのズレにきずかない能弁な文句者 ③異常粘着型…長時間しつこくせまる文句言い ④常識欠落型…買った魚がくさいと文句をつける常識のない困ったちゃん ⑤怒鳴り型…声を荒げときに泣いたりの激情人間 ⑥入れ知恵型…周りから焚きつけて苦情をいう ⑦知能型…間接被害を理由に文句をいうなどの知能犯 ⑧弱者いじめ型…新人店員や新人窓口を狙ってクレームをつける悪質なタイプ 等々。
 学校でのクレーマーは、なにかにつけて責任を教師に押しつける。我が子の成績の悪いのはすべて教師のせい。両親の種と畑が不良品だとは決して言わない。運動会でころんでも、運動神経のなさは教師の責任と開き直る。旅行で事故など起こしたら一大事。管理能力やら指導能力を問いただされて教育委員会に直訴される。「あの教師は辞めさせろ」と申し入れる。若い教師は萎縮して、教師という職業にいやけがさす。就職と同時にクレーマー保険に入り、いざというときの補償に備えて日々びくびくと教室に通う。これでは教育現場が良くなるはずがない。子供達も教師を尊敬せず、センコウよばわりするのは家庭における親達の意識言動をみているからに違いない。日本はいつからこんなクレーマー社会になってしまったのだろう。


コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です


プロフィール

星野 和彦

Kazuhiko Hoshino

1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表

作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞


カテゴリー


月別アーカイブ