スバルが開発した「ぶつからないクルマのための先進運転支援システム…新型EYEsight」搭載のレガシーが人気を呼んでいる。不況の折からメディアは、もっぱらエコカー減税に気をとられているが、高齢化社会と無責任若者世代への両面作戦が実を結びつつある。1989年から手をつけ、99年に製品化された第一世代は35万円、月に数台しか売れなかった。08年の第二世代は20万円まで価格を下げようやく月100台の売り上げとなった。そして新型EYEsightは10万円でアピール、発売一か月で販売目標の4倍2681台の受注があった。アルツハイマーに近ずいた高齢者にとってはこの上ない命のプレゼントであるし、運動神経に見放されたアラサー、アラフォーのママたちにとっても有難いシステムなのだ。バツクミラーの部分に取り付けられたステレオ・カメラが前のクルマを認識し、判断して、急ブレーキをかける。横を向いてオシャベリしてても、20センチ手前に停止するすぐれものなのだ。フリーター志望のドラ息子にクルマを買い与える場合も、このEYEsight搭載のクルマならすこしはリスクを避けられる。このシステムには、ぶつからないだけではなく、ATの誤発進を防いだり、あらゆるスピードに対応するクルーズコントロール、車間距離警報など八つの機能があり、世界初・世界唯一といったスグレモノであるようだ。近ずけば電気が付き、離れれば電気が消え、トイレが終われば水が流れて換気もしてくれ、黙って座ればテレビが始まり、立ち上がって別室にいけばテレビが消える。実に有り難い手間いらずの世間が実現しつつあるが、そんなになにからなにまで機械まかせでいいのだろうか。みんなで人間退化の道をひたすら歩き続けている。
プロフィール
星野 和彦
Kazuhiko Hoshino
1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表
作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞
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