八ッ場利権ダム。

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 まったく進展しないダム工事の象徴として、「東の八ッ場、西の大滝(紀ノ川本流)」と唄われていた時代があった。計画が発表されたのが1952年昭和27年とあれば、ほとんどの若者は卵にもなっていない。電源開発の時代は去り、水資源としての必要も失せ、自然破壊への不安が最大の関心事となった今、民主党政権の誕生とともにやうやく工事中止へ舵が切られた。不思議なことに当初、ダム反対をとなえていた地域が今度はダム建設をとなえ、話し合いに訪れた大臣を門前払いにしている。関係町村首長、県議、自民党地元議員、そして顧問小渕優子が揃い踏みで、移転希望の住民は顔をだしていない。どうやら政争の具になっているようだ。すでに建設業者、公益法人、随意契約業者への天下りは176人に及び政官業の癒着は完成している。2110億の予算は4600億に増え、さらに1000億の追加は必至というのだから何処で何につかわれているのか分からない。中曽根、福田、小渕、福田と4人の総理を輩出しているこの地は半世紀に渡って手厚い補助金の恩恵を受けてきた。政争から離れ川原湯温泉の湯かけ祭りの如く、ダム中止で「お祝いだ」「お祝いだ」とふんどし一つで熱い湯を掛け合ってみたら如何。


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プロフィール

星野 和彦

Kazuhiko Hoshino

1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表

作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞


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