異常に怖いトイレット・ペーパー

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 恐怖のトイレット・ペーパーが流行っている。2300字内外のホラー小説が印刷されているトイレット・ペーパーだ。
 読んだあとは用の役にたてるのだそうだが、「けっしてインク移りはしません」とメーカーでは説明している。一個210円と安いとはいえないが、漫画週刊誌をかって読み棄てる日常をおもえば、心理的効用と排泄後始末のダブル効果で適正価格なのかもしれない。発売一ヶ月で10万個をうった異例のヒットだと囃している。
 小説の作者は、「楽園」「リンク」「らせん」などホラーブームの火付け役といわれる鈴木光司だ。「鈴木光司のトイレで読む体感ホラー・ドロップ」新作トイレット・ペーパーは、続編「ドロップ2」、マッチョイズムを主張する鈴木光司だが、お尻を出して恐怖におののくマッチョの姿は、実にアバンギャルドであり、滑稽でもある。
 このペーパー夜中のトイレでは怖すぎるし、ひとり暮しでないと話が他人に使われて、飛んじゃったり、途切れたり、管理がなかなか大変という欠点もある。


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プロフィール

星野 和彦

Kazuhiko Hoshino

1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表

作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞


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