豚インフルエンザの次は?

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 狂牛病が騒がれ、牛丼屋が経営危機に陥ったのはついこの間の出来事だった。 鳥インフルエンザでそのまんま東が名をあげたのはつい最近のことだった。いままた豚インフルエンザの騒動である。
 松屋から豚テキ定食がきえた。H1N1型のこのインフルエンザは、1918年に世界を席巻し4000万人が死んだスペイン風邪より弱いといいながらも、若年壮年層の死亡率が高いという点で、世界的大流行の可能性をひめた怖い病原菌であるらしい。
 エイズの上陸に遭遇したとき、羊を仲介して変異した絶望的な病であると喧伝されたが、人間は一向に学習しなかった。羊、牛、鳥、と来てついに豚にたどりついた。21世紀は小動物の世紀といわれながら、そこには守らなければならないバリアがある筈だ。座敷犬、ペット犬に対する過剰な愛情、人間らしさを棄てて犬猫に奉仕するエセ動物愛護、犬に頬ずりをし、人目をはばからずペットとキスをする。地上最大の猛毒をもって「犬インフルエンザ」が発生したときどうするのだろう。
 豚のつぎは犬そして猫に発生しないという保証はどこにもない。


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プロフィール

星野 和彦

Kazuhiko Hoshino

1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表

作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞


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