覆面議員を当選させる長野県民

by

in , ,

 長野は昔から教育県と呼ばれ、他県の人々からは少しばかり理屈っぽいと言われ、それでも長野県人はプライドをもって生きてきた。
 それがこのテイタラクである。4月の県議選で赤いマスクのプロレス議員が当選してきた。
 いわゆる覆面議員である。ダイビングエルボードロップとかいう一般的には理解不能な得意技があるという。
グレート.jpg
 覆面を脱いで素顔で議員活動するのならばなんの異議もないが、覆面のまま議場に登場し覆面で演説するという。
 議会は良識の府といわれているが、いつから商業スポーツのリンクに変わったのか。
 「信州を元気にする」というキャツチで運動をしてきたらしいが、電流爆破パツトデスマッチとやらで元気にされても迷惑このうえない。
 本人から議会にマスク着用の申請があったとき、全会派集って協議したというが、商業的偽装を認めた各会派の常識を疑わぜるを得ない。
 普段私は裸でコントをしていますから、議員活動も裸でさせていただきます、とヨシモトの芸人が当選してきた時、議員協議会はなんと答えるのか。私は旅回りの歌舞伎役者ですからと、隈取をして議場に登場してきたら、長野県議会は認めるのですか、と問いたい。 
 覆面議員はいちいち免許証わ見せてもらい確認するというが、議会でプロレスのマスク着用を認めている先進国はどこにもない。
 職業の自由とは関係ない「政治」をなんと考えるかのか、県民の知性と民度が問われている。
 長野県民はもう少し賢明な人々だと信じてきたが、突き付けられたのはプロレスの覆面付きの政治であった。


コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です


プロフィール

星野 和彦

Kazuhiko Hoshino

1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表

作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞


カテゴリー


月別アーカイブ