スポーツの結果インタビュー!!
「やりました!」「嬉しいです!!」「悔しいです」「次頑張ります」「ありがとうござました」「申し訳ありませんでした」この辺迄は健全なスポーツ人と思えるのだが、最近やたら多くなってきた答え方がある。
「課題が見つかりましたので、良かったです」…学習塾に通わせているわけではない。税金を使ってお国の代表として派遣しているのだ。
一週間前から始めたのではあるまいし、4年前から、いや8年前からやっていて、今頃課題が見つかったのでは呆れるほかない。
人間の感情のなかで第一次感情と呼ばれるものがある。
「喜」「怒」「哀」「楽」「愛」この五つの感情に素直に反応できるのが人間であると認識されている。
それ故「嬉しい」「悔しい」「悲しい」「楽しい」と第一声で発することが自然であり、人間らしい感情の発露なのだ。それ故、悔しいとも言わず悲しいとも言わず、「課題が見つかりました」という発言は、AIかデータ人間のいうことで、そうした選手の育成にかかわっている指導者に問題があるのだろう。
若者に蔓延する「愛する大好き病」や「踊る楽しい病」も社会の一部に存在するデジタル思考のひずみからきている精神病の一種と思われる。
本来スポーツとは、それぞれの人間の限界能力に挑む身体運動である。ゆえに限界に挑戦した結果から得られる精神の浄化、カタルシスが得られる行動で、芸術文化からえられるカタルシスに対比される人間の両面といわれている。
マスコミ目当ての体裁ばかりに捕われた、真実のない非人間的なインビューにはうんざりする。
……課題が見つかりました
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プロフィール
星野 和彦
Kazuhiko Hoshino
1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表
作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞
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