「かち上げやめろ!」「プロレスじゃねぇぞぉ!」「雄叫び止めろー」「ガッツポーズ止めろ!」……
1187勝、45回優勝と輝かしい成績を上げた大横綱白鵬に浴びせられた、SNS上でのファンの声である。
日本人にとって相撲は単なるスポーツではない。子供のころから鎮守の森にあった土俵で、祭りのたびごとに奉納されてきた神事だった。百歩譲ってもプロレスや格闘技とは異なる意味のある行事として接してきた。長じてすこし学べば、相撲は農耕文化を支える神事相撲から発展して今日に至ったということが理解できる。
近頃の舶来病患者はすぐにコクサイカ、国際化とわめいて、アメリカンなギャンブル・スポーツにしたがるが、日本固有の文化として育て伝承してもなんら恥じることはない。歌舞伎などとおなじ日本の文化財なのだ。
白鵬はなぜ一代年寄になれないのか、人種差別ではないか! と声を上げたのは九州溜会会長南蔵院住職の林覚乗というタニマチである。
立ったまま仕切り線から大きく後退し、睨んだまま蹲踞せず50秒ののちようやく立つ。その上いきなりかち上げエルボーから、張りてならぬビンタをする。勝ったらガッツポーズをして雄叫びを上げる。相撲ならぬ格闘技と言われても致し方ない。白鵬の取り口はケンカそのもの、伝統の相撲からは遠いところにある。
星取りだけが目当てで、礼儀や謙虚さは全くない下品そのものの取り口が白鵬である。モンゴルだろうが、ハワイだろうが許されない。人種差別とは坊主のどの口がいうのだろうか。
品格皆無のこんな相撲取りが親方になって後進の指導にあたるとは、考えられない。協会ならずとも一代年寄に不安を抱くのは当然、勝ちさえすればいいのであれば、他のギャンブル・スポーツにいけばいい。
「間垣親方」の襲名は条件付きになった。「大相撲の伝統文化やしきたりを守り、逸脱した言動を行わないことを約束する誓約書」への署名が条件となった。
協会内はいま稀勢の里派と白鵬派に分かれているというが、さて貴方はどちらの派に。
ケンカ相撲の横綱白鵬
コメント
プロフィール
星野 和彦
Kazuhiko Hoshino
1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表
作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞
コメントを残す