危険な「選挙の見える化」

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選挙の見える化.jpg
 画面上に、縦横、大小、無秩序に文字が存在する。
 あるいは議員ひとりひとりの特性を表現すると称して、タピオカ状の丸が集まっている。当選回数のボタンをおすと、タピオカに直径の差が生じて大きいタピオカ、小さいタピオカになる。
 無秩序な文字を良く見ると、大文字は「コロナ」だったり、「給付金」だったり、「アルコール」だったりしている。
 こんな画面作成をしているベンチャーの社長とやらが登場していた。
 「このデータは選挙の見える化であり、いくつかのTV局、新聞社、通信社と契約しています。」と自慢げだった。
 A1による最新の国民与論調査といっていたが、これほど危険なものはない。
 基本データは電話調査、スマホ、SNSに登場する言語統計だというが、はたして投票行動に資するような資料といえるだろうか。
 「庶民の愚痴の見える化」には役立つだろうが、国家の未来をたくす「選挙のみえる化」には全く役立たない。役立たないどころか、選挙にと ってこれほど危険なデータはない。劇場型選挙のためのアジテーションでもある。
 そこには国家国民の未来をたくす賢人の思想がまったく存在しない。庶民の愚痴に国家の明日はない。なによりの証拠に、そこには中国もなければ、尖閣もないし、敵基地攻撃能力もなかった。
 国家の存在を忘れた愚民の愚痴だけが、大文字となって画面上を支配している。あきらかに何処かの国による洗脳工作としかみえない。
 「選挙の見える化」が素晴らしいと組することは、亡国の徒になりかねない。


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プロフィール

星野 和彦

Kazuhiko Hoshino

1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表

作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞


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