例年ならば今日は山鉾巡行の日だ。
都大路はヘンテコな浴衣姿に溢れ、一力さんでは祇園舞妓全員出そろってお茶の接待をする。
夏越しのエネルギーに溢れた京都の夏の訪れだった筈が、中国コロナのお蔭で都も町衆もすっかり肝をぬかれ、中止中止の高札だらけ、まさに中国共産党の思惑通りになってしまった。
花街も二年に及ぶ暖簾降ろしで大変の声多く、芸妓舞妓も少なからず廃業して故郷へかえったとも聴こえてくる。
いま長刀鉾宮本組の厄除粽が、クロネコに乗って届けられた。
ともにやってきたのは、多麻さんの菜乃葉、柚子葉、ゆり葉、多都葉、つる居さんの紗友美、美月、あす佳、廣島家さんの市紘、小愛、小耀、そして小扇、だん満、ます穂、そ乃美、紗矢佳、照豊、祇園の長を務めているまめ鶴姐さんの祇園団扇だ。毎年夏越しの節に届けられる団扇は、人寄せの縁起物であり、京都では吉兆さんから町のカフェに至るまで玄関先に飾られる。軽井沢では判る人もすくないが、明日のぶんか組に持参して披露しよう。
皆さんコロナにも負けず祇園町の伝統に日々を過ごす素晴らしい女性であり、お姐さんなのだ。
祇園御霊会と言われ、日本一の悪疫退散の祭りであった鉾の巡行もなくなって 魂を抜かれたような寂しさだけが残る。
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プロフィール
星野 和彦
Kazuhiko Hoshino
1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表
作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞
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