コロナの下で女性の自殺率が急速にあがっているという。
芸能界でも竹内結子を始め、芦名星、木村花、と若い女性が自殺している。
普段、仲間に恵まれず、孤独な日々を送っていると、コロナのように社会と遮断され、直面した「ひとりぼっち」に耐えられなくなるのかもしれない。
芸能という偶然や運にめぐまれて著名になった自分の存在のあやふさに、初めて気がつくのだろう。
舞台もなくなる。撮影も延期される。当然収入も皆無になる。
勤め人のごとく、こつこつと働いて暮らしている普通と違い、収入の多さが逆に皆無になったときの恐怖に結び付く。
仕事がなくなって始めて、芸能という虚業に気がつく。女性に限らず男性でも同じだ。80才の藤木孝も30才の三浦春馬もみな共通の因子をもっていた。
冷静に考えれば、芸能の道をえらぶということは、常に自殺の谷がまっているという現実をしっかりとみつめていれば、コロナの孤独など吹き飛ぶ筈だ。
いま日本人の死因の多くは、自殺か癌ときいて少しばかり驚いている。
厚生省の統計によれば、15才から39才の男女の死因第一位は自殺であるという。二人に1人は癌になるという時代に、癌と拮抗して自殺が多いというのは社会のどこかにひずみがあるからだろう。先進国のなかで異常に日本の自殺率が高い。
社会全体が優しくなり、生きることの厳しさを教えてこなかったことに原因はあるのだろう。
給料のすくないのは会社が悪い、非正規の労働者にもボーナスを払え、学校はタダにしろ、なんでもかんでもアベが悪い、政治が悪い、といって自分自身で努力することを忘れた過剰保護社会をつくってしまった。生きる力が極端に弱くなってしまったのだ。
なにかに依存するまえに、自分自身の生きる力を検証し、努力することが必要ではないか。
自殺する若者たち
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プロフィール
星野 和彦
Kazuhiko Hoshino
1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表
作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞
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