東京駅グランスタがとんでもないことになった。コロナの間の苦戦が夢のよう。キャッチコピー風にいえば「東京駅がまるごと美味しくなった」ここまで揃うと、周辺のグルメ街は太刀打ちできない。とかくエキナカにも出店しました、のレベルを越えて、さあ、東京の美味いもんは東京駅にこい、といった真剣勝負に出た印象である。
まず食事処は完璧と言いたいほど揃っている。
洋食の王道・東洋軒に始まり、近畿大学水産研究所・はなれのマグロや、肉卸小島のステーキ、和食なら田中田式海鮮食堂、中村屋のカレー、おにぎり、ラーメンまでほとんどの食が腕をならして待ち構えている。
土産物も本場パリ・ラデュレのフィナンシェ、メタルボックス入りの四種のサブレ、からマルコニーニのチョコレート、ガトーフェスタハラダのグーテ・デ・ロア、帝国ホテルのプティ・ガルガンチュワではミニサイズのアップル・パイ、鎌倉発祥のメゾン・カカオからアロマ生チョコ、雑貨は奈良の中川政七商店を始め全国の個性が集合している。
エキナカ・マーケットについてはここ拾年いろいろに話題をひろげてきたが、東京駅のグランスタにおいてひとつの頂点をむかえたともいえよう。店舗構成にしてもインテリアにしても商品にしても手をぬいたところがない。デパートの食品街もひけをとるほどなのだ。
数年前、子供をつれて東京駅に遊びにいってきました、という軽井沢の若いお母さんに驚いたことがあったが、いまやそれがリアルになったのかもしれない。
コメント
プロフィール
星野 和彦
Kazuhiko Hoshino
1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表
作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞
コメントを残す