テレワーク、テレワークと画面上でデータ通信したり、学習したりすることがさも正しいことのように喧伝されている。
とんでもないことだ。テレワークなどというものは、人間から人間性を奪い、人間の可能性を拒否する悪魔の学習、または悪魔のコミュニケーションと心得るべきだ。
いまは武漢コロナという緊急時だからとりあえずテレワークで我慢しようというスタンスでなければならない。
今回の世界的パンデミックで経済的な利益をえたのは、GAFAといわれるアメリカIT企業にほかならない。
アップル、アマゾン・コム、グーグル、フェイスブック、の全社が新型コロナウィルス感染拡大の悪影響をしのぎ、感染防止のために自宅ですごす人々の「巣ごもり消費」で圧倒的に売上高を伸ばし、全社増収を記録した。
コロナウィルスの感染実態から利益をえたのは、中国の細菌戦参謀本部と世界のネット市場を支配するGAFAと呼ばれるIT産業にほかならない。
経済までやられて出口がみえないと騒いでいる反面、しめしめとばかり札束を数えている産業もあるということだ。
かって役者が下手になったと論じられた時があった。どこの家庭にもVIDEOが普及し、我が家でVIDEOを見ながら稽古をすればいいといった風潮が当たり前になった時のことだ。 役者同志がガチンコで稽古するのとテレビの前でひとり稽古をするのではまるで違う。VIDEOには相手役の呼吸はうつらないし、舞台を支配する空気も映らない。
演劇の醍醐味はこの役者と観客が一体になった空気なのだ。若手役者が稽古をVIDEOに託し、バイトのテレビに精を出すようになっから、舞台上の面白さがどんどん減っていった。演劇がイベント化していったのだ。
教育についても、近所付き合いも、みなテレワークで充分と考えるような風潮は厳につつしむべきではないだろうか。
そんなものに頼っていたら結局人間の魅力を見失い、ロボットのいうように暮らすつまらない社会に堕ちてしまうだろう。
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プロフィール
星野 和彦
Kazuhiko Hoshino
1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表
作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞
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