30数年前、世界中を駆け巡った病気が「エイズ」だった。
ニューヨークのダンサーも、ヴェガスのバンドマンも、原宿の美容師も、みな亡くなった。筆者が六本木から軽井沢に転居したのも街にエイズが溢れ、床屋のガラスに「当店は完全消毒をしていますのでエイズの心配はありません」そんな貼り紙があたりまえのように張られるようになって、とても人間の暮らせる街ではないと、信州の高原に転居した。 感染由来は「羊」だといわれた。
以来動物由来の感染症が次々とあらわれた。
「B・S・E」狂牛病というのがあった。日本の検査は異常とけちをつけられ、アメリカ産の妖しい牛肉をたべさせられた。ある日突然に全身の神経がおかしくなり、フニャフニャ人間になるというアニメのような話だった。感染由来は当然「牛」だった。
「MARS・マーズ」中近東から世界に広がった。「ヒトコブ・ラクダ」から始まった感染症といわれた。
「SARS・サーズ」は「コウモリ」から人間の身体に入り込んだ感染症といわれた。
「カモ」「ガチョウ」からは「鳥インフル」が日本中の鶏舎を襲った。
「イノシシ」由来の「豚コレラ」はいまでもあちこちの食用豚を大量殺りくしている。
そして今、武漢から全世界に輸出されている新型コロナ菌による肺炎が、「タケネズミ」「アナグマ」からの感染由来といわれている。
これほど動物由来の病原菌が人間の生存を脅かしていても、片方では愛するペットで、動物を可愛がっている人間が多い。
ある時、スーパースプレッターのごとき「犬エボラ出血熱」が発生し、ペットをみな殺処分になければならない事態がやってくるかもしれない。
眼の前で展開しているのは人間対動物の感染戦争なのだ。
生物兵器は核兵器を超えるといわれている。現に武漢には生物兵器の研究所が二つあると伝えられている。
ペットには病原菌がいないと信じているのは、人間の都合にくみした妄想にすぎない。
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プロフィール
星野 和彦
Kazuhiko Hoshino
1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表
作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞
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