「独身の日」のナンセンス

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 11月11日 この日中国では「独身の日」、正式には「光棍節」の日、もともとは独身を揶揄するところから始まったようだが、いまではパーティをひらいたり、結婚相手をさがしたり、転じて贈り物を盛大にするという商業的な祭事になってしまった。
 生涯環境について考える日が、商売振興にすり替わったあたり、中国共産党はどう理屈をつけるのか興味がもたれる。
 独身の日は、中国ネット・ショッピング最大のイヴェントになった。
 この日ネット通販最大手の「アリババ集団」は、開始一時間で、売上1000億元、日本円に直すと 1兆6000億円に達したと発表した。
 つまり独身の日は、爆買いの日となった訳である。
 この中国の狂騒曲を横目でみていたソフトバンクは、「いい買い物の日」と銘打った輸入祭事を始めた。物の溢れた日本で、いくらソフトバンクが煽っても、消費増大にはつながらないだろうというのが、市場筋の見方でもある。
 車はイラナイ。テレビもいらない。結婚式もしたくない。贅沢はしたくない。マンションも買いたくない。日々健康に暮らせればそれが一番。
という醒めた日本の若者に火をつけるのは、社会構造そのものに手をつけるしか方法はないのかもしれない。
 注意しなければいけないのは、人民元の金額がいくら大きくとも、国際的にはまったく通用しないお金であるということだ。
 中国はいまやドルが枯渇して、国際的な流通市場では最大の不良資産国になっている。共産党政府はうしろに15億の人口市場をひかえた最大のマーケットだと宣伝して外資誘致を展開しているが、その罠に引っかかったら最後、中国市場でかせいだ金はすべて抑えられて持ち出し禁止になる、恐ろしい国である。
 日本の財界人のなかには、体制の違う中国への理解が乏しく、正常なビジネスができる大きな市場だとカン違いしているオバカが存在している。


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プロフィール

星野 和彦

Kazuhiko Hoshino

1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表

作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞


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