全国おこめ券なるものをいただいた。
独身状態や、仕事の合間のカレー・ランチの折などは「さとうのご飯」で済ますので、スーパーへ行けば「おこめ券」でさとうのご飯が買えるかと思ったらあっさりと断られた。
「つるや」という軽井沢最大のスーパーの担当者に言わせると、さとうのご飯はおこめではないのだそうだ。
お米というのは焚いてない固い米粒をいうので、さとうのご飯をたべてもお米をたべたことにはならない、というお役所風な答えがかえってきた。半分納得したが、半分なっとくできずにもうひとつのスーパーにいった。
「デリシア」という最近できたスーパーでたずねたところ、「はい、結構です。さとうのご飯でも、お米でもどちらでも使えます。」という答えが返ってきた。つまりデリシアでは、お米もチンご飯も等しくおこめの領域と認めてくれた。
お米の炊き方にはいろいろあるが、近頃では電気窯で焚くだけでなく、土鍋でたいたり、電子レンジの2分だったり、それぞれのライフスタイルに応じて、いろいろに食べ方や調理法に工夫している。
全国おこめ券を発行してお米消費を促進したければ、そのあたりの調整を計ってから発行してしかるべきだろう。生のコメだけが対象のおこめ券をいくら印刷してもオコメの消費にはつながらないと自覚すべきだ。オコメ消費の現実がどこにあるか、もっと勉強したうえでおこめ券を作れ、といいたい。
さとうのご飯には、「つや姫」から「晴天の霹靂」「魚沼のこしひかり」「新之助」「あきたこまち」「ひとめぼれ」「つがるロマン」「きらら」と日本中のブランド米が揃っている。
さらに加工技術がすすめば、みんな焚くことをやめてチンでご飯をたべるようになるのは、時間の問題なのだから。
「さとうのご飯」はオコメではない?
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プロフィール
星野 和彦
Kazuhiko Hoshino
1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表
作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞
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