津やまと抱きつき作戦

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 赤坂に「津やま」という料亭がある。
 小泉純一郎の台所といわれた超高級居酒屋で、ひっそりとして佇まいは政治家のひそひそ話にもぴったりの料理やである。最近この料亭を軸に騒がしさが発生している。
 アメリカ・トランプ大統領のアメリカ・ファーストに因んで、都民ファーストの会を立ち上げたものの、目先の売名に走り完全に権威失墜した小池百合子の動きが原因である。
 「安全であるが安心ではない」と訳の分からない論理をもちだして、無駄ずかいの限りをつくし、「豊洲を生かし、築地も生かす」と当初の築地売却を破棄して「食のテーマパーク」を作ると宣言して都民に目くらましをくわせたあげく、二階幹事長を介し、かっての親分小泉純一郎にすがり自民党への回帰を策して動き回っている。
 すべてはもう一期、東京都知事への執念に原因がある。
 津やまを舞台に小池百合子の「抱きつき作戦」が展開している。
 タレント時代のくせか、権力者に抱きつくのはとてもお上手。小泉総理のときには、ネギを背負って官邸に通ったと揶揄され、次々と話題にとびつき劇場型の政界人として都知事に席を得た。
 コケにしたドン内田茂との復縁、幹事長二階俊博を介しての安倍さんへの抱きつき、そして二階幹事長の築地国際会議場建設にあたっての予算措置など、いまのところ小池百合子の抱きつき作戦は成功しているやにみえるが、果たしてそうだろうか。
 維新あたりが橋本徹をかついで都議選に登場すれば、他候補はみな蹴散らされるかもしれないが、今のところそうした気配もない。
 このところの都知事はみんなオカシカッタ。週三日しか出勤しない作家だったり、正月に千葉のホテルで家族だけの会議をひらいたり、鞄に札束がはいらなかったり、都民はヒトに恵まれず、いつもとんでもない有名人に騙されてきた。
  津やまも安全だが安心できない。なにしろ会談予定のスケジュールがダダモレなのだから。
 真打は小池百合子の呼び声高いが、はたして今度はどんなキャッチ・フレーズで登場してくるか、騙される喜びもまたひとしおである。


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プロフィール

星野 和彦

Kazuhiko Hoshino

1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表

作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞


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