ゴーンの日産私物化は、マクロンの陰謀だ

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ゴーンの日産私物化は、マクロンの陰謀だ
 ITで成功した青年実業家が、そこらの三文女優を転がして自家用小型ジェットでハワイにいくとか、香港でお買い物というのが、大方の日本人のサクセス・ストーリーだった。ところが日産のカルロス・ゴーン逮捕以来、独裁的経営者のライフ・スタイルといのは、かくも凄まじい強欲にまみれたものだということが、次々と白日に曝されている。
 前妻との離婚費用をニッサンにもたせた。新しい妻とのニューヨーク・アッパーイーストの超豪華アパートの費用もニッサンに付け替えて居る。別れた女房の文春取材にたいし、守秘義務違反だと16億円余りの請求をした。プライベート・ジェットのお世話係はたまたま乗り合わせて気に入ったエールフランスのCAだ。気にいった女性は次々と引き抜いてニッサン社員にする。そのうちのひとりは専務にまでのぼりつめている。パリ、ベールート、リオ、ニューヨーク、東京と世界中にある我が家の経費は皆ニッサン持ちである。80億に上る報酬の過小申告は入り口で、新生銀行で運用していた取引がリーマンショックで18億の欠損を出し、その損失をニッサンに付け替えた特別背任の噂がある。等々数えきれないほどの強欲ぶりが暴露されつつある。
 この事件はニッサン内部のスキャンダルから、安倍官邸とゴーンの闘いだ、いやルノーとニッサンの争いと、いろいろの観測が飛び交っている。がどうやらバックにはフランスのマクロン大統領がいて、なんとしてもニッサンの技術をフランス化したいという国家的陰謀が絡んでいるという説に真実がありそうだ。
 そもそもルノーという会社はフランス政府が実験をにぎっている国策自動車メーカーだということを見過ごしてはならない。ゴーンとマクロンの間にはなんとしてもニッサンをルノーに合併する、という密約があると伝えられている。そのためマクロンはゴーンのルノー総裁の地位を保証し、ゴーンは対ニッサン合併政策に乗り出した矢先の出来事が今回の地検特捜部による逮捕劇だったというのだ。
 マクロンはすでに、2040年をもってフランス国内ではガソリン車を売ってはならない、と宣言している。少しでも早くガソリン需要を減らすためガソリン税を上げようとしたので、今回のフランス全土に及ぶデモが起こった。他方国内の電気自動車の技術が遅々として進まない。ニッサンをフランスの国内事業化するのがもっとも手っ取り早い。ガソリン車販売禁止をうちだしても自国に駒がなければ、外国の草刈り場になるだけ、というあせりがマクロン大統領にあったとする説がある。この話は非常にリアリティがあり、資本とマクロンの陰謀にはまったのがゴーンだという顛末なのだ。ニホンとフランスの次世代技術の奪い合いに、はからずもゴーンという強欲経営者がからんだという構図が見えてくる。
 革命に繋がらんばかりのフランスのデモは、実はニツサンのお家騒動につながっているのだ。


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プロフィール

星野 和彦

Kazuhiko Hoshino

1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表

作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞


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