エロトスのアラーキーが訴えられた

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 写真家荒木経惟(通称アラーキー)が訴えられた。
 2001年から2016年まで、アラーキーのモデルを務めていたKaoRiという女性から、セクハラ、パワハラ疑惑で訴えられた。今までも湯沢 薫、水原希子などからも訴えられている。
 芸術の名のもとに女性をモノ扱いされた、芸術を口実にセクハラされた、アラーキーの人権感覚を疑う、あれは性的虐待だ、という訴えである。
 アラーキーに限らず性そのものをモチーフに作品作りをしている作家は多い。多い作家のなかでも特に強烈な個性で作品創りをしているのが、アラーキーであるといえよう。
 アラーキーはエロトス……エロスとタナトスの合成語をテーマに、あるいは顔寫、激写、私情、などと共に偽恋、女陰、色情、人妻エロス、天城淫行、色情狂、色淫女などを題材に撮影してきた作家である。
 モデルとしてアラーキーの作品に参加することは、モデルの意識しているかいないかにかかわらず、モデルのエロスを提供することが仕事である。
 恐らく絵画のモデルであれば、今頃訴えるなどということはなかったと思うが、モデルあがりやダンサーあがりなど、メディアで仕事をしてきた女性たちは、頭の悪い女性が多い。世の中#ME TOO運動などが盛り上がると、とたんに私も私もになる。アラーキーの作品に於いてセクハラがあったと訴えるほうがおかしい。彼の作品はエロスそのものなのだから、それが判らないでモデルを10年以上やっていたとは、開いた口がふさがらない。
 こういうナンセンスな訴えが横行するようでは、この国はまだまだだといえよう。センチメンタル・エロロマンとかエロス楽写・女景色旅、そんなタイトルをみても連想能力に欠けるとはビックリである。


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プロフィール

星野 和彦

Kazuhiko Hoshino

1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表

作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞


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