君はサウジの女になれるか。

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君はサウジの女になれるか。
 もしも貴女が一線を超えたら、死刑がまっている。絞首刑か、斬首刑か、または銃殺刑か、いずれにしても死刑になるほかはない。
 サウジアラビヤのお話しだが、昔話ではない。いま現在2018年のドキュメントなのだ。
 婚外交渉にたいする戒律ばかりではなく、女性は外を独り歩きしてはいけない。夫または父親に付き添ってもらわねば外出もままならない。夫または父親がいない場合は、欲望をもたない男を従者として連れ歩く。日常のお買い物も当然この戒律を守らなければならない。
 女性はパスポートを取ることも許されない。父親または親族の男性のパスポートに併記されて、ようやく海外旅行が可能になる。
 もっと不自由なのは女性には運転免許証も交付されない。車の運転はすべて男性がしなければならない。女性有力団体が、ここ数年度々国王に直訴したが、返ってくる答えはいつも「もう少し我慢するように」。
 現国王になってようやく今年の6月から女性の運転免許が取れるようになる、という朗報がとびこんできた。ただ女性外出時の服装についての制限はそのままなので、眼だけが見えるアバヤでは、危険運転にならざるを得ないと、識者は心配している。
 銀行口座もつくれない。スポーツ観戦もゆるされない。スタバすら女性は入店禁止。女性は結婚して子供をつくってようやく社会人として認められる。
 こうしたルールを差別と思うか、区別と受け取るかでサウジに於ける人生観はまったく変わってくる。ただ一つ確かなのは、今の日本人にはまったくサウジの生活は出来ない、ということだろう。


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プロフィール

星野 和彦

Kazuhiko Hoshino

1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表

作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞


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