「秘守義務」秘密を守らなければならない義務、このことから一番近くにあるのは公務員、そして医者だろう。公務員のなかでも官僚と言わわれる人々は、より重い秘守義務を課せられる。国家国民の安全を預かっているのだから当然のことだ。最近のニュースをみていると、この義務感の薄い官僚、とくに高級官僚といわれる人たちの振舞いが気になる。
天皇陛下の退位または譲位にかんするニュースがとても不思議なことが多すぎる。
まず天皇がもう退位して次に譲りたいと発言したNHK出演ヴィディオ事件がある。内閣の一部門である宮内庁が、内閣の了解なしにNHKに一方的にヴィデオを提供したという事実だ。いくら天皇とはいえ、全く行政のコントロールがきいていない。健康的にもう無理だから譲りたいという天皇の意思にたいして、「天皇は国家国民の安寧を祈ってくれればいい」と発言した学者の報道に、天皇は不満を漏らしたという情報もへんだ。天皇の近くにいるものしか知りえない情報が独り歩きして、市井のメディアの話題をにぎわす。本当なら内閣はその官僚を首にするか、責任を問うべきだろう。いつも特定のNHKの記者の口から、メディアに垂れ流されるのだからその道をたどっていけば、側近の犯人にたどり着けるのではないか。
加計学園の問題もおなじだ゜。文部省前事務次官の前川喜平の文書事件、前川氏が事務次官を首になったのは、禁止されている官僚の天下り斡旋に励んでいたからにほかならない。この人は初めから国民のほうを向いていない。官僚の持つ規制特権にしがみついてきた典型的な高級官僚なのだ。麻布から東大法学部をでて役人、というコースにみられる腐った高級官僚である。
一昔前ノーパン・しゃぶしゃぶに通っていた官僚たちががいたが、歌舞伎町の出会い系クラブに出入りして、遊んでいたとんでもない官僚のひとりである。
在職中の秘守義務などまったく頭にない。自分らの握っていた認可権限を、特区によりあっさり破られたのが、よほど悔しかったのだろう。天下り斡旋と認可特権のはく奪が、この人のプライドを傷つけたであろうことは容易に想像できる。そうであっても公務員の秘守義務は絶対的なもので、公式文書でもないものをあったと主張するのは公務員の倫理にもとる。
タレントのゲス不倫も、天皇側近の情報漏洩も、文部官僚の文書肯定も、みな秘守義務への無責任さから生まれた騒動だと考えるが如何。
秘守義務を守らない高級官僚たち
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プロフィール
星野 和彦
Kazuhiko Hoshino
1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表
作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞
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