物まね国ニッポン

by

in

物まね国ニッポン
 中国の物真似はひどい。クルマも新幹線もディズニー・ランドもみな平気で真似をする。と日本人はいうが、日本人の物真似も結構ひどい。
 スポーツをみれば、良く判る。最近に導入したサッカーにしても、まるで国技のような騒ぎになっている。バスケットも大柄の黒人が活躍して、一瞬南の国のチームと間違えてしまう。プロ野球もアメリカ帰りを有難がる。
 軽井沢でも立派な設備をつくり、昔からのスポーツの如くにカーリングをしている。歴史とか伝統について全く関心がなく、とりあえずマスコミの話題になり、経済効果さえ上がればそれでいいのだろう。
 すべて模倣のなせる技、コピーをつくる達人が日本人なのだ。
 明治以来、欧米先進国に追いつけ追い越せと、憲法も政治形態も音楽まで西欧カブレになり、今日に至っている。ディズニーもハリー・ポッターもなぜあんなに喜ぶのかわからない。
 軽井沢におけるモノマネ文化もすさまじい。お寺や神社があっても、催事の中心は教会なのだ。なんとか神父が町の公式催事にも登場する。キリスト教にたいするコンプレックスなのか、神道も創価学会など仏教系も口をつぐんでいる。
 新渡戸稲造に因んだ道はあるが、ルーズベルト大統領が恐れた、彼のもっとも偉大な著書「武士道」についての尊崇は存在しない。
 模倣はすべての文化のもとというが、主体となるべき民族の伝統や、精神風土を失っては元も子もない。
 日本は模倣、物真似国家と言われて反論できない情けない国なのだ。


コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です


プロフィール

星野 和彦

Kazuhiko Hoshino

1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表

作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞


カテゴリー


月別アーカイブ