慰安婦は日韓の問題ではない

　安倍さんは圧勝したが、韓国、中国には許して貰えない。
　朝日は慰安婦問題で誤報をみとめたが、韓国の朴槿恵大統領の耳には聞こえない。
　アメリカには現在、慰安婦像のほか慰安婦の石碑が六基あるそうだが、韓国には戦争の時代における女の性について考える理性が欠落している。
　紀元前４１１年にアリストパネスによって書かれた戯曲「女の平和」に、すでに戦争のさなかの性について描かれている。前線を担う男たちにたいする性の報酬というか、セックスなしでは闘えない男たちとそれを取引に使う女たちのはなしだ。
　性は人間における根源的な問題であって、西欧においては誰もこのことを人権のありようとして非難の的にしてこなかった。
　第二次世界大戦においては、日本軍の兵站基地における性の処理施設の問題もあったし、連合軍の日本占領にともなって、特殊慰安施設の設置ということもあった。大森海岸近くにその施設がつくられ、米兵が列をなして性の処理をし、日本の女子が身体を投げ出して働いたという噂が、東京の街角をかけぬけていった。
　有楽町のガード下にはいつもパンパンとよばれた売春婦が米兵に買われていたという事実は田村泰次郎の「肉体の門」に描かれている。
　ベトナム戦争における韓国軍の性の収奪など数え上げれば限のない例がある。
　慰安婦の問題は戦時に於ける性の問題であり、韓国の女大統領がヒステリックにに叫ぶ日韓の問題ではない、ということだ。
　アメリカには、女性不在の海軍における男色のドラマがある。女色は犯罪で男色なら許されるという問題ではない。
　いずれにしても人間の生理と倫理の問題として冷静に語れる政治家が出てこなければならない。