北陸新幹線のための厚化粧

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 E7系が走り始めた。いよいよ来年は東京・金澤直通になるので・今が頑張り時、なんとか素通りされないようにと、沿線各駅が張り切って対策を始めた。
 長野駅では、駅の大改造を始めている。掲げられた完成図をみると、これがあるまいことか金沢駅そつくりなのだ。ガラス・フロントの正面は今風だが、金澤に似せて作っている神経がわからない。善光寺と戸隠の長野では、仏都としての魅力を打ち出すことが、もつとも重要な筈だが。
 軽井沢駅では、エスカレーターの増設に3ヶ月もかかっている。乗降客が増えるからという目論見のようだが、街はいつこうに変わっていないので、アウトレット専用客のための工事なのだろう。
 アウトレットだけが大増床を図り、北陸の客を引こうと腕をならしている。アウトレツトという業態が始まってもう20年になるが、物欲・所有欲も頂点をすぎ、そろそろ衰退期を迎えている。アウトレットは軽井沢の財産にはならない。
 軽井沢に来たくなる行きたくなる魅力について、根本的なところに眼をむけなれけばならないのだが、江戸以来、明治以来の他力本願が治らず、折角「美しい村」というコンセプトを出しながら、表面の厚化粧に気をとられている。いまこそ軽井沢の本当の魅力に、町民すべてが目覚めることだ。
 


コメント

1件のフィードバック

  1. そういえば、「美しい村」というコンセプトを忘れていました。
    一部の利権者による、表面の厚化粧には残念が気持ちで一杯です。
    特に3年前位から、ショッピングプラザの出店店舗にその傾向顕著になった気がします。
    実際の話、軽井沢の本当の魅力を考えた時、果たして正確に答えられる人がいるのでしょうか? 答えの何処かにビジネスライクな下心があるのでは?と疑ってしまうのです。
     軽井沢の魅力の本質は、自然環境と文化意識の融合と考えたなら、文化論は人に聞き、自然環境の事は、自然に聞くのが正解だと考えます。
    そして、自然に聞く方法の一つとして、毎年軽井沢に来る留鳥の種類と数に注目すべきと考えています。
    毎年来ていた、鳥が来なくなった別荘地には、なんらかのペナルティを与える位の勢いで、鳥の出入りに注目すれば、軽井沢本来の魅力が磨かれるのでは?と言う気持ちが急に高まってきました。
    を分かって
    町民すべてが目覚めることだ。

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プロフィール

星野 和彦

Kazuhiko Hoshino

1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表

作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞


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