ワールドカップのニュースが次々と飛び込んでくる。
ブラジルに渡航する人々に向けて、外務省が発した情報は驚くべきものだった。犯罪の日常性はもとより、相手が子供であつてもピストル所持の可能性があるので、絶対に慌てず素直に従って相手の要求に従いなさい、というのだ。普通の神経、自国の国民を保護する責任を感じていたら、渡航禁止を発令して当たり前なのだが、あとは自己責任好きなようにしたらいいという態度なのだ。
会場に向かう地下鉄はストライキのため動いていない。未完成のスタジオのすぐ側には、貧困にあえぐホームレスがテント村を作っている。福祉や教育に金を使え、ワールドカツプは要らないというプラカードがあちこちに躍っている。
日本チームの第一戦が行われるレシフェでは、警察のストライキのため町は無法地帯となり、昼間から犯罪が横行している。
ワールドカップの興奮で、いっときは貧困の格差を忘れる大衆だが、いつタガが外れても不思議はないのがブラジルの現実だという。
スポーツのグローバル化というお題目は立派だが、そこに隠されたスポーツ商業化の弊害について、より真剣な議論が起こらないのは不思議だ。
スポーツグローバル化の弊害
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プロフィール
星野 和彦
Kazuhiko Hoshino
1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表
作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞
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