事務所に行く途中、コンビニに立ち寄った。
朝の新聞で週刊誌の広告につかまった日は、必ずと言っていいほどコンビニを覗く。道路ぞいの雑誌のラックをたどり、週刊文春、週刊新潮を探す。下世話に竿差しているポスト、現代に比べ、、新聞テレビへの敵意をむき出しにしている文春、新潮は間々面白い。
いらっしゃいませ、顔全体を覆う大きなマスクにハンチングをかぶつた女子店員はほとんど顔も表情もわからない。汚れたマスクは清潔にほど遠いから、バイキン除けと言うよりは客の目線を避けるためのサングラスのようなものだ。お顔もプライバシー、流行語で言うところの個人情報なのだろう。
「雑誌いっしょでダイジョウブですか」「はい」「お弁当暖めなくてダイジョウブですか」「はい」「一万円でダイジョウブですか」「はい」「おつりまざりますダイジョウブですか」「はい」病人ではないのだから、いちいちダイジョウブかとは失礼な……貴女の脳みそはダイジョウブか、どう考えてもオカシイ。近頃日本語はどうしたのだろう。義務教育をサボタージュしているのではないか。ペットを抱いて「まあカワイイ」、おばさん同士が道端で「カワイイお洋服」讃えあっている。「あのお爺さんカワイイじゃない」「近頃きむたくカワイクないわ」ほとんど日本語は崩壊状態なのだ。子供の英語より先に大人の日本語を修理して欲しい。
コンビニの女子店員
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プロフィール
星野 和彦
Kazuhiko Hoshino
1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表
作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞
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