ほのめかして他人の関心をひく。
そんな悪い男悪い女はクラスにひとり必ずいたような気がする。要はいつも周りの眼を自分に集めておきたいナルシストか、人のこころを弄ぶいやな奴だった。
それが芸能界では、宣伝のため、具体的にはワイド・ショウのカメラを呼ぶために、言葉をあいまいに結論をはっきりさせずほのめかしつづける、という戦略をとる。
「引退するのですか。それとも次の東京オリンピックを目指すんですか」「いえ、いまはまだハーフ・ハーフです」煮え切らないこのインタビューを何回聞かされてきたことか。初めのうちは、いたいけな少女が悩んでいる、可哀そうに、とも思ったが、いまではいい加減にしろ、これ以上ワイド・ショウのカメラを弄ぶな!そんな心境になってきた。あどけない表情の裏にあるあざとい計算がみえる。
スケート協会のボスたちが、人気の浅田真央というブランドを引き留めたいからハーフ・ハーフと言わせているという説もあるが、本人は毎週アイスショウに出演して稼いでいるのだから、さっさと引退して三流のアイス・ショウに身を投じたらいいだろう。
ひとシーズン休んでじっくりと考えたい。その決断力のなさが、ジャンプの前のプレパレーションにでて、失敗を重ねるのだ。
いつまで続くハーフ・ハーフの言い訳
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プロフィール
星野 和彦
Kazuhiko Hoshino
1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表
作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞
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