うそ替えの効かない嘘

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 亀戸天神にうそ替え神事という祭りがある。
 うそは昔から幸運を招く鳥といわれてきた。そこで毎年春とともにうそを取り替えると、それまでの不運はすべて嘘になり、吉兆を招き、開運を得るという信仰祭事だ。
 江戸っ子は、この日境内で売られる一刀彫のうそを求め、神棚に飾って毎日拝んだ。
 それにしても近頃は、嘘が多すぎる。
 最大の嘘は原発安全神話だった。地元民を騙し、国民すべてを欺いてきた。汚染水は完全にコントロールしていると世界に向かって、嘘をついた。そして今、原発を再稼働しないと経済がメチャメチャになると、嘘の上塗りに励んでいる。
 慰安婦問題も南京大虐殺も、庶民の判断には重すぎる。
 佐村河内守の現代のベートーヴェン詐欺、小保方晴子のSTEP細胞論文ノート2冊だけ事件などは判りやすい事件だった。猪瀬直樹5000万円拝借騒動、渡辺喜実みんなの党代表8億円熊手購入騒動など、政治家の嘘は判りやすいとんまなうそ。いくらうそ替えしても吉兆はこない、絶望的なうそかもしれない。


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プロフィール

星野 和彦

Kazuhiko Hoshino

1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表

作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞


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