マスコミや舞台関係の仲間のほとんどは、何時あの世からお呼びがあっても不思議はない年齢になっている。ときならぬ時間に突然電話がなり普段あまり親しく付き合ってもいないのに「何某が亡くなったよ。でお通夜はどこ、葬儀はどこ、お花はマルマル葬儀社。」そんな連絡にわだかまりを感じていたが、近頃では「何某何月何日みまかりました。葬儀は近親者のみにてすませました。生前のご厚誼を感謝します。」といった事後報告の死亡通知がふえてきた。義理や見栄にとらわれない身内だけで故人を送る「家族葬」があたり前になってきた。40歳から74才の男女を対象にした調査でも、自分の葬儀に対し「身内と親しい友人だけで」「家族だけで」と回答した人が、60%と過半数以上をしめている。灰になっても盛大に葬式をして欲しいと願うのは、この世に余程の未練があるか、人生不幸せだったのか、軽井沢で暮らしていると、「墓はいらない。落葉松林か、浅間山にでも散骨して欲しい。」という友人が結構多い。イオンがこの秋から全国一律明朗会計の葬儀ビジネスを始めるそうだが、年中無休24時間対応で通夜・葬式・仏壇・仏具・墓地・墓石の受注をうけるというが、何処となく淋しい商売だ。
プロフィール
星野 和彦
Kazuhiko Hoshino
1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表
作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞
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