北陸新幹線開通の余波を受けて、日本海側の各都市の競争が激しい。
ほとんど死んでいた名所、旧跡を復活させ、わが町の魅力へどうぞ、といった宣伝合戦だ。歴史の残っている金澤の東町などは、チャイナ・タウンの様相を呈していると伝えられる。
新し物好きの軽井沢は、どこを間違ったのか「サミット交通大臣会合」などという二流大臣の集まりに手をあげ、高校生のデザインによる電飾看板を駅頭に掲げて、宣伝に努めている。
会議運営スタッフは視察に来て驚いた。これだけテロが話題になり、伊勢志摩の首相会合の準備では、そのエネルギーのあらかたをテロ対策にとられているが、軽井沢では「アト何日」と大きく電飾してアピールしている。テロという世界共通の危機意識がまったく無い軽井沢って何? 運営スタッフは軽井沢のノンキな対応に半場呆れて感心していた。
地方創生はあちこちで、喜劇を演じている。
「鳥取は島根の右側です」というコピーも感動的だが、妖怪が多いのは鳥取、神様が多いのは島根、にいたっては果たして宣伝になっているのか不思議ではある。一度でいいから修学旅行先になりたい、という切なる思いもいじらしい。
北関東では、47位のイバラキ県があばれている。なめんなよイバラキ、イバラキが無くなったらレンコン・ショックは避けられない、と脅迫する。なにしろ全日本レンコン消費量の50パーセントはイバラキ産なのだ。県民意識調査で、イバラキ観光第一位を問うたところ、ワカラナイが第一位だったと言われる。水戸納豆、あんこう鍋、鹿島神宮、袋田の滝、霞ヶ浦の帆引き舟、これだけあったら充分と思うのは筆者だけだろうか。
鳥取は島根の右側です
コメント
1件のフィードバック
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関東に忘れられている印象の茨城です…
関西圏から来た筑波大の陸上部員に
茨城って南東北だよね!
と問われて北関東です!
と答えたものの
南東北の方が合っているように思えたことは内緒ですw
地元民よりも都心のベットタウン化が進んで県外からの移住者の占める割合が多いから県内のことがわからないのかもしれません…
自分も離れてからの時間の方が多くなってしまったので
かすみがうら市という変な地名にあきれていたら
実家がその中に入っていて腰を抜かしましたw
プロフィール
星野 和彦
Kazuhiko Hoshino
1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表
作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞
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