食文化を壊すテレビの女料理人

by

in

 明日は七草、七草粥を食べましょう、そこまではよかった。若いテレビ料理人、いかにもの若い女の子、テレビのワイドショウが眼をつけそうな女の子の食のスタイリストだ。
 この女の子がいけない。七草粥というこの国の伝統食、節季の食に対する知識がまったくない。この国に伝わる行事食に関してなにも勉強していない。こんな料理人を仕込むプロデューサーの顔が見てみたい。創る方も出る方もこの国の文化を壊しているという自責の念に欠けている。
 まあ、テレビとはそんなもんだと思えば腹も立たないが、一方では日本の食の世界遺産を囃し持ち上げているのだから、困ったことだ。
 ギャル風料理人の曰く、七つの野菜があればいいのよ。大根、キュウリ、アスパラ、白菜、ピーマン、ブロッコリー等々仕上げは牛乳を入れて……美味しい、美味しいと持ち上げているのは、国分太一に女子アナにハコチャンまで、媚びているのだからナニオカイワンヤである。
 セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、それぞれにあるビタミンC、ミネラル、カルシウム、殺菌、消炎、咳、整腸、利尿、解熱など日本のハーブについてもう少し学んで欲しい。
 まるでそこらのスーパーの下請けのごとき、若き女料理人は絶滅させなければこの国の食文化は崩壊してしまう。


コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です


プロフィール

星野 和彦

Kazuhiko Hoshino

1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表

作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞


カテゴリー


月別アーカイブ