銀座には大きな寺社仏閣はない。小さなお稲荷さんが沢山ある。数えてみたら11社または13社ある。
銀座はお稲荷さんの森だともいえる。この町で商いをする人たちにとって、お稲荷さんはいちばん身近な霊験あらたかな神様なのだろう。
というわけで、毎年11月初めの3日間「銀座八丁神社めぐり」と称するイベントが、開かれる。小さな稲荷を巡ってスタンプを集めると、来年の干支の土鈴がもらえる。
稲荷巡りのスタートは、一丁目の「幸稲荷神社」に始まる。縁結びのお稲荷さんとされ、純情なカップルに人気がある。
次はこの期間だけ地上に降りてくる二丁目の「銀座稲荷神社」何時もは越後屋ビルの屋上にいる。土一升金一升の銀座では、屋上にいるお稲荷さんが圧倒的に多い。
三越屋上の「銀座出世地蔵尊」日本中の三越屋上に必ずいる「三囲稲荷神社」、三越のお稲荷さんに対し、松屋はお不動さん「竜光不動尊」ゴロ合わせではないが、ファッション関係のお参りが多いといわれている。
王子ホールのよこには、ご本殿屋上、鳥居とお賽銭箱は地上という「朝日稲荷神社」がある。お祈りの言葉はステンレスパイプで屋上の御本尊に届けられる。天国と通信しているような不思議体験が味わえる。
宝くじの霊験あらたかと言われているのが、ソニー通り8丁目の「八官神社」ガラスケースに入っている。商売繁盛にきくのは、並木通りにある資生堂本社ビルのロビーに降臨する「成功稲荷神社」期間中だけの公開だが、正しくお参りすれば資生堂製の石鹸をいただける。以上のほか、おでんやのやす幸近くの「豊岩稲荷神社」も女性の人気を集めている。
個人的に好きなのはあづま通りトリコロールのそば三原小路におます「あづま稲荷神社」この小路には、露地行灯なども置かれ、大正と昭和の香りが残っている。銀座の小路めぐりはなかなかに楽しい。
銀座八丁稲荷の森
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プロフィール
星野 和彦
Kazuhiko Hoshino
1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表
作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞
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