阪神阪急ホテルグループがまずお詫びの会見を開いた。
つぎはまさかのリッツカールトン・ホテルのお詫び会見だった。
すでにディズニー・リゾートとプリンス・ホテルはお詫びしているので、この食品偽装事件は全国規模で広がることが予想できる。
あれは偽装ではなく誤表示だったのです、とホテル側は必死に釈明しているが、ユーザーは全く信用していない。
ホテルに限らず近頃のレストランに於けるメニュー表示が余りと言えば余りのことが多すぎた。
グルメブームとやらで、ものみな美味くなるのは大歓迎なのだが、そんなに沢山「最高級熟成米沢牛A5等級メス」があるとも思えず、「ミュラン三つ星店が認めるカスピ海産天然フレッシュ・キャビヤ」もアアそうですかと答えるしかない。
軽井沢辺りの駅前寿司やにも「大間のまぐろ」と大書してあったり、どこのレストランにも「イベリコ豚」が氾濫している。「日本一美味しい米を作る遠藤五一さんの杭掛け天日干し無農薬特別栽培コシヒカリ」の白飯と「メグミ・ブランド天然金目鯛」の焼魚など、心揺さぶられるものもあるが、金目がブランド付で生まれてくる訳もなく、ただのアサメシが面倒くさすぎる。
冷凍魚が鮮魚に化けたり、白ねぎが九条ねぎになったり、飛び魚のタマゴがレッド・キャビヤに化けるのは、情報過剰のユーザーのおねだりが過ぎると言う辺りにも、原因はないだろうか。
あらかたの子供たちは、大量生産の既製品を「手こねハンバーグ」と信じて育ってきたので、ここでダマサレルナと言われても、肝心の味覚がすでに騙されていて、さあ困った、困った。
誤表示だらけのグルメ暮し
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プロフィール
星野 和彦
Kazuhiko Hoshino
1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表
作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞
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