生成AIと俳優の最終戦争

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 ハリウッド16万人の俳優たちが60年振りにストライキに突入した。
 理由は動画配信サービスに伴う報酬増額要求と、それにも勝る問題として生成AIによる映像規制を要求したことだ。
 アマゾンやネットフリックスは、この組合要求を一蹴した。
 ディズニーのロバート・アイガーCEOは「組合側の要求に現実性はない」と語っている。
 生成AIができたことにより、一枚の写真さえあればスターは作り出せることが現実となった。
 生成AIとChatGPTの組み合わせで、形だけではなく声や演技の特徴まで無限に再現できるようになった。
 マリリンモンローの再来をのぞめば、リアルに可能な現実がまっている。
 有能な経営者やプロデューサーは当然そうしたことを考えるだろう。
 いくら組合がストライキを強行してもマリリンやエリザベス・テーラーを21世紀の街角に登場させることが可能なのだ。
 俳優だけでなく声優も忠実に再現できる。NHKではすでにAIアナが放送している。ストライキはなんの制約にもならない。どころか、かえって生成AIの活躍する場面を増やしてしまう結果となる。
 人間がスマホをにぎってゲームに一喜一憂している間に、人間の職場はどんどんなくなっている現実に気が付かねばならない。
 いまこそAIに使われるのではなく、AIをつかいこなす知的想像力が必要なのだ。
 AIアナウンサーやAIキャスターに驚いているひまがあったら、まずこのAIを使いこなす知性をみがかなければならない。
 人間 VS AI の最終戦争がはじまった。


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プロフィール

星野 和彦

Kazuhiko Hoshino

1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表

作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞


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