王室の嫁の実家の問題

　王室と新しい嫁の間にすきま風、と報じられているのはイギリスの話である。
　皇室と嫁の問題で、同じようなすきま風が吹いているのは、日本の話だ。
　エリザベス女王が心をくだいている戦争犠牲者への心ずかいが、若い二人にはまったく通じない。終戦７０年の今年、苦労した退役軍人を宮廷に招いて、エリザベス女王みずから労をねぎらった昼食会に、ウイリアム王子とキャサリーン妃は欠席した。
　欠席しただけならともかく、その時二人はウインブルドンのテニス大会に顔を見せ、自宅にアンジェリーナ・ジョリーとブラッド・ピットを招いて茶会を開いていた、という尾ひれがついた。来年９０歳を迎えるエリザベス女王は、嘆き怒ったとメディアに報じられた。
　嫁が嫁なら旦那も旦那、というわけで、チャールス皇太子もカンカンに怒っていると、伝えられる。
　ジョージ王子の２歳の誕生日会には、怒れる女王は欠席、チャールズ皇太子もむろん欠席で、王室に於ける家族戦争が勃発した、と書かれた。
　振り返ってみると、雅子妃と皇太子のふるまいにそっくりだ。
　天皇皇后夫妻が戦争贖罪の旅をつづけても、知らん顔している。いっぽうでは、姉妹のお友達を招いてパーティ三昧、雅子妃の母親は傍若無人に御所に出入りする。１０年以上つづく病気療養は誰も信じていない。
　嫁の実家ミドルトン家にどっぷりのウィリアム王子と、小和田家への浩宮皇太子はそっくりのふるまいといえよう。
　国家を忘れて、ミーイズムに溺れる王室は、いずれ無用の長物と国民から縁を切られる、ということが判っていない。
　２１世紀の悲劇の王室、乃至皇室になりかねない。