川柳は江戸っ子の文化だと思っている。
俳句ほど気取らず、詩ほどに面倒でなく、なんにもとらわれない言葉遊びのなかに、「うがち」やら「おかしみ」やら「かるみ」があって、人情の機微をつき、心の動きに触れる。
江戸っ子のいなせな言葉あそびを川柳とよんでいる。それ故「トイレ川柳」やら「おたく川柳」「サラリーマン川柳」「女子会川柳」と巷のあちこちに蔓延っている。
第一生命のサラリーマン川柳から、夫と妻の出会いをたどってみる。
「プロポーズ あの日にかえって ことわりたい」 すべては手遅れ。
「まだ寝てる 帰ってみれば もう寝てる」 地球は私の周りを回ってる。
「いい家内 10年経ったら おっ家内」 青春のオトメは何処へ。
「昼食は 妻はセレブで 俺セルフ」 昼時のフレンチは妻たちの社交場。
「羞恥心 なくした妻は ボーニョボニョ」 太ったのはアナタのせい。
「皮下脂肪 資源にできれば ノーベル賞」 今年のコンクール・ベストワン。
「いい夫婦 今じゃどうでも いい夫婦」 あぁ! 男と女出会いの歴史。
駄洒落、尻取り、語呂合わせ、回文、謎かけ、日本語ほど楽しい言葉はない。
江戸っ子のステ台詞
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プロフィール
星野 和彦
Kazuhiko Hoshino
1931年 9月17日 東京に生れる。
1954年 成蹊大学政治経済学部・芸術社会学コース 卒業。
1955年 旧帝国劇場文芸部 所属。
1958年 テレビ朝日(旧NETテレビ)制作局演出部 入社。
1960年 フランス・パリ・ムーランルージュより演出として招聘される。1年間滞仏。
1961年 テレビ朝日復職。
1968年 テレビ朝日制作局チーフ・ディレクター、企画室ブロデューサー を最後に退社。
星野演出事務所 設立。代表取締役 就任。
1973年 クリスチャン・ディオール取締役 就任。
1975年 SKD松竹歌劇団 演出就任。
1977年 東京フィルム・コーポレーション 取締役。
1980年 リード・ファッション・ハウス 代表取締役 就任。
1990年 軽井沢に居を移し現在までフリーの 演出家、プロデューサーとして、また執筆活動に従事する。
現在
日本映像学会 民族芸術学会 所属
テレビ朝日 社友
星野演出事務所代表
作品受賞歴
1953年 芥川竜之介作「仙人」第二回世界国際演劇月 文部大臣賞
1967年 連作みちのくがたり「津軽山唄やまがなし」芸術祭奨励賞
1970年 連作みちのくがたり「鹿吠えは谷にこだまする」芸術祭優秀賞
1971年 ミュージカル「白い川」芸術祭文部大臣賞
1992年 NDK日本ファッション文化賞
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